ネタバレを含むざっくりとしたあらすじ
工藤が作り出した九龍が崩壊していく中、ジェネテラも壊れ始める。
工藤を見失った玲子は彼を探すが、気が付けば水の中に。溺れそうになるところに金魚のサクセスが現れ、彼女を工藤の場所へと導く。それ以上ついてこないサクセスに別れをつげる玲子。「サクセスもなりたい自分になれた?」と聞くと「レコポンが名前をつけてくれたから」と返すのであった。
工藤の記憶を映画館で見る玲子。それによると8月30日の何でもない日の夜にプロポーズされた玲子Bは返事を8月31日に返すと答える。31日の朝、彼女の部屋を訪れた工藤はベランダに腰かけたままの彼女を見つけるのであった。
1年後に崩壊した玲子Bの部屋を訪れた工藤。そこで「後悔」した彼とジェネテラが共鳴し、8月31日が来ると7月1日にリセットされる九龍が再構築される。
映画館を後にし、玲子Bの部屋の前に来た2人。玲子は工藤と一緒に扉の向こうに行きたいが行かないと告げる。自分を救えるのは自分だけだからと。そして、自分はもし消えるとしてもこの場所を離れると話し、背を向けて進みだす。
玲子Bの部屋の中には工藤自身がいた。過去はやり直せないことが分かったと告げる工藤に、部屋にいた彼は「もう、俺を許してくれ」と告げる。工藤はそれを受け入れ、泣き崩れるのであった。そのころ玲子は九龍を出るが姿は消えない。そこに楊明と小黒が待っており再会を果たす。そしてサクセスとも!きゃっきゃと喜ぶ3人を横目にみゆきとグウェンは九龍を去る。
それから2年後、香港の旅行代理店で働く玲子は楊明と晩御飯を待ち合わせる。お店の中では、蛇沼グループは解体されたが依然として会長である蛇沼みゆきの消息は不明というニュースが流れる。そこに工藤が現れ、2人は再会を果たすのであった。
自分の中の要点まとめ
ジェネテラで再現された「ジェネリック」が消えなかった理由
本編で消えなかったのは玲子とサクセス。共通点は「新たな名前をつけられた」からかと思います。サクセスは玲子に与えられ、玲子は楊明から「玲ポン」をもらったから。これは素敵な理由でした。
玲子Bが賭けに出た理由
蛇沼製薬の風邪薬で賭けに出た彼女。薬を飲んで、もし目が覚めることができたら工藤のプロポーズを受ける。そうでなければ九龍と一緒にここで消える。終わりもしないし、続きもしない。変わらないでほしい。だから、彼女は小説の下巻を読まない。でも昔からこんなではなかったという。何かがあって「臆病」になってしまったのか。その理由はアニメでは明確にされませんでした。原作では語られているのかな?工藤が玲子Bに注いだ愛って、はたから見ると大きくて包み込むようで、なぜ変わらないことを望むのか話してもいいのでは?と思いました。でもそれで彼がいなくなるのが怖かったから賭けに出たのかなと。もし勝てたらすべてを話そうって思ったのかな?と。残された工藤のことを考えると自己中な人だと思います。でも、今までなら変わらないことを選んだ玲子Bが勇気を出して賭けに出た理由は工藤を愛したからなのかな?というのが、私の中の結論です。
後悔からの解放
工藤は玲子Bを死なせた自分が許せなかった。起きたことはやり直せない。当たり前のことをやっと理解できた。そうして初めて「許してくれ」と自分に告げることができた。それは玲子Bを失ったことを認め、受け入れることができたということ。泣きなさい。泣きたいだけ泣きなさい。という謎視点で見守ったのでした。
感想
前を向く力は自身だけでなく、人の背中を押すことができる。玲子の「なりたい自分になる」という強い思いが、工藤を後悔から解放させました。その玲子をつくった一番の功労者はなんていったって楊明!彼女自身、傷つき、心折れそうになりながら懸命に前を向いて頑張った。それは玲子がいたから。この二人の友情は毎回本当に微笑ましかった。最後に小黒と一緒に迎えに来てくれてたのも最高!
駆け足感はありましたが、それぞれに明るい未来が訪れたハッピーエンドだったと思います。いい終わり方だったとも。
ただ、1つだけ、ちょっと愚痴りたい。2年後に突如玲子の前に現れた工藤。「ヒーローは遅れてやってくるもんだろ」とか、最後にゃ「しわ増えたか?」とか言ってたな、お前。もうさ、玲子は工藤にこだわる必要なくね?こんなに素晴らしい女性なんだからさ!やっぱり、最後、工藤が玲子に縋りつく展開でもよかったんじゃね?と。関係を持った後の工藤の態度への怒りは、彼が泣き崩れたぐらいではおさまりませんでした。玲子よ、これからは工藤を振り回せ、調子にのらせる必要はないよと思ってしまいました(笑)
ごちゃごちゃいいましたが、毎週、楽しく拝見しました。玲子&楊明が幸せでありますように。
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