ひとりでしにたい 第1話

ひとりでしにたい

ネタバレを含むざっくりとした相関図&あらすじ

山口鳴海、39歳。最近一人暮らし用のマンションを購入し、保護猫と暮らし始めた。仕事も楽しいし、何よりアイドルの推し活、超最高!だったが、キャリアウーマンだった伯母が孤独死したことで、「ひとりでしにたくない」と婚活を決意。でも望む人とはマッチングせず、来るのは超年上か、ロマンス詐欺のみ。そんな時、同僚の「なすなんとか」に「結婚が安泰って昭和の文化ですよね。で、今のあなたに需要あるんすか?ってか何考えてるんですか?」と辛らつな言葉を浴びせられる。一人になりたくない、そうだ、家族と仲良くしようと義妹に連絡するも空回り。弟から指摘を受けて、はじめて自分が馬鹿なことをしたと気づく。上司は介護要員目当ての相手を婚活相手に進めてくるは、推しは匂わせする彼女がいたことが発覚するはと散々で、一人部屋で涙する鳴海。そして気づくのであった。自分はありのままの自分できちんと生きて、きちんと死にたいのだと。

鳴海の人物像

伯母に対して

子供の頃はキャリアウーマンだった伯母に対して憧れがあり、大好きだった。本人は伯母が好きだった思い出しかないが、父の指摘によると伯母と母の容姿を比較し、伯母をほめたたえることで伯母→母のマウントを煽っていた。しかし、後年は伯母が家に来ていても軽く挨拶をするのみ。本人は冷たくしていたつもりはないが、「手のひら返しやがって」は父の談。

単純な性格

推しのアイドルと「絶対目があったー」を朝から何度も同僚に報告。よく言えば素直、悪く言えば単純。声も大きめで「婚活始めた」等の個人情報は自分で周囲にばらしてしまうタイプ。「えっ?」っていう感じの後ろの席の同僚のリアクションにも気づかない。故に思い込んだら一直線で行動する。

しかし、那須田に受けた指摘を「何も言い返せなかった」と思い、また、弟に指摘されて「こんなことも分からないくらい自分はバカになってた」と気づく等、人の意見を聞いてちゃんと考えられる人間である。

感想

題材としてはかなり重い。しかし楽観主義だった鳴海が「一人でしにたくない」と恐怖し、婚活を開始、世間の厳しさに触れ、軽く扱われる自身の身の上に涙した後、「一人でちゃんと生きて、ちゃんとしにたい」と前を向く姿をコミカルを交えながらエンターテイメントに仕上げた素晴らしい1話でした。鳴海と私は同世代ですが、自分の失敗を指摘された後に「若いころ、自由だと思っていたものが、年を取ると孤独になる。孤独が人をバカにする」と気づくことのできる彼女は本当にすごいと思いました。言われたことを素直に考えられるって本当にすごい。やはり、年を取るごとに人って頑なになっていくと思うから。彼女と一緒に、私自身「きちんと生きる」ってどういうことなのか考えていけたらと思いました。

ただ、お父さんに一言、「お前も性格悪いよ」と鳴海に指摘してたけど、伯母さん(姉)と母(妻)のマウント合戦を扉の隙間から様子伺ってただけのあんたも相当性格悪いけどな!(笑)

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