ネタバレを含むざっくりとしたあらすじ
第2九龍を探索中のユウロンは、玲子と接触。自身がジェネテラの開発者の一人であること、ジェネテラが記憶のインプットはできてもアウトプットはできないこと、なぜか工藤と共鳴し幻の第2九龍を出現させたことで蛇沼製薬の調査が入ったことを玲子に告げる。玲子Bの死因となった蛇沼製薬の風邪薬をゲットするが、九龍に心を奪われているみゆきを心配するユウロンは、九龍消滅のために玲子に死を迫る。「あんたが死んだら九龍は消えるかもしれへんやん。愛する者のために命を捧げられるならあんたも本望やろ?」と。ただ絶対の私になると決めた玲子は「私は誰かのためのものではない。」と宣言。ユウロンは手を引く。
一方、蛇沼会長は認知症を発症し、みゆきと実の息子「ハオラン」の区別がつかなくなる。みゆきは復讐という人生の目印を見失い九龍を彷徨うが、グウェンと再会し、よりを戻す。(多分)
そして玲子は工藤と再会。ずっと九龍にとどまるのかと工藤に問い、それはおかしいと告げ、工藤が「俺、困ってたのか」とつぶやくと九龍の崩壊が始まるのであった。
第2九龍の取り壊しと幻再現、そして現在までの流れ
第2九龍の取り壊し
蛇沼製薬の風邪薬には副作用があり、大量に飲むと強烈な幻覚作用を得ることができた。ただぶっ飛びたいだけなのに、命を落とした人間もいた。蛇沼製薬は流通を止めたが、第2九龍に流れたものは放置されたままであった。最後はその事実を隠蔽するために九龍解体の指揮を執ったのであった。
※みゆきちゃんは母の治療を条件に蛇沼の養子となる。ただし、約束は果たされず、母は孤独の中で亡くなり、彼は「後悔」から「復讐」を決意するのであった。
幻の出現
解体後、跡地に第2九龍の目撃情報が出始めた。工藤の後悔と共鳴して、張りぼてだったジェネリックテラが初めて作動した。諦めが悪かった上はジェネテラが正常に動作する可能性をあきらめきれず、再び蛇沼製薬が調査のため、第2九龍にかかわることになった。蛇沼メディカルができたのも、住民無料診断も、すべて住人を調べるためであった。
時間の流れ
時間の流れは外と同じだが、季節だけは夏のまま。何度も繰り返されている。住民はそれに気づかない。
感想
ユウロンに脅された際、「自分で選んだ道なら後悔はしません。だって、それが人生でしょ。」告げる玲子はカッコいい!ユウロンの言う通り「勇気がある」。工藤が作り出した九龍が消えた時、工藤も玲子も救われないかもしれない。でも幻の中でまどろみ続けるのは「幸せ」だとは思わない。もっというなら「生きてる」とも思わない。だから、今まで記号でしかなかった「鯨井玲子」という人物が意思を持ち出したのだって、きっと工藤自身がこのままではダメだって気づき始めたからじゃないのかと。もしくは彼の中の玲子Bが薄れ出したからだと私は思います。「何かが始まりそうで、何かが終わりそう。困るんだよ。」からの「俺、困ってんだ」で始まる消失の流れの中で「工藤は強い玲子を受け入れられるのか」とユウロンのモノローグが流れましたが、お困りボーイを玲子が受け入れるんだよ!男前玲子がな!!工藤がヘタレおこちゃま太郎なんて、もうわかりまくってるんだからな!助けてって、おいていかないでって素直に縋りつけばいいんだよ、お子様だからな!みゆきちゃんみたいに、素直になれよ、後、人の話聞けよ!と拳を握りしめたのでした。
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