ネタバレを含むざっくりとした相関図&あらすじ

母が熟年離婚を考えている気配を感じ、動揺する鳴海。思わず那須田に「どうしよう」と問うが「家族が心配」という感情がわからない那須田に「わかりません」返答されて自分の頭で考えると決意。同僚に相談して、初めて自分の家庭が金銭的に裕福で恵まれていたことに気づく。母を説得しようとお茶に誘うが、地雷を踏みぬいてしまい、撃沈。結局、那須田に相談したところ、「親のためって言ってますけど、自分のために離婚してほしくないだけですよね」とフルボッコにされて完全敗北。その中で、自分がナンセンスなのは結婚するにしろ、しないにしろ、その後の人生を考えていなかったことだと自覚する。
那須田による「お父さんの老後の不安と恐怖をバキバキに煽る」プレゼンにより、「家庭」という企業改革に乗り気になった父。母から怒りのZOOM会議に召集された鳴海は「日本は家族であるということを重要視する国だから。多少ポンコツでも家族は捨てずにリフォームして使おう。」と提案するが「私は私の我慢が当たり前だと思っているあんたたちのために、もう生きたくない」と宣言されてしまう。でも、本当にそれが理由?と考えた鳴海は本当の理由を暴くために、母にラップバトルを申し込むのであった。
今回の那須田
家族というものがよくわからない
両親を心配する鳴海の気持ちがわからず、思わずAI回答「わかりません」をしてしまう彼。一人になった時、恋愛フラグをへし折ってしまったと苦悶する(←真面目にそうとらえているのが面白い)が、「わからないものに、わかったふりをするのは不誠実だ」と考える彼は本当に達観しすぎていると思います。必要最低限の生活用品しかない部屋。「人生の計画」を重要視する彼。でも計画は重要視するけど、そこに楽しみは求めてないっというのが何ともせつない。
鳴海との距離
ギブしていないことを反省する鳴海に「いいんです」と伝えると「人の不幸は蜜の味だもんね」と返され、「日本語むずかしい」となるの笑えました。あんた、あんなに言葉で人を殴れるのに「山口さんと一緒にいるの楽しいんで」の一言がなぜ言えない!となりました。が、そうね、彼は起きている事象をや問題点を言語化するのには長けていますが、「自分の感情」を人に話すことには慣れてないんでしょうね~。「家族のことはよくわからないが、山口さんのことはもっとわからない」のモノローグ、いいじゃないですか。鳴海を導いているようで、鳴海自身のことがわからない。そりゃ夢中になっていきますわな。もっとわからなくなればいい(笑)
感想
いや~、怒涛のラストに笑いました。自分であらすじを書いていても「ラップバトルを申し込む」って何よ、と思いますが、それ以外書きようがありませんでした(笑)。何回も同じこといいますが、取り組んでいるテーマは重くて真面目。それをここまでコミカルに描けるのがすごい。しんどいことって、中々取り組めないけれど、このドラマを見ていたら、やってみようと思えてきます。これぞ、教育番組!NHK!
鳴海は自身が自由にできるのは、経済的に豊かであったこと、そして母親の我慢の上に成り立っていたものと気づく。父に対して「この昭和の頑固親父が」と毒づきながら、一方で取引先で土下座をしたことがあるという父の苦労も知る。今まで、「のほほん」と生きてきた彼女がたくさん気づいて、トライして、学んでいく。鳴海の、この「素直さ」が本当に魅力的。母に申し訳なくって、みたいに自己嫌悪まみれになるのではなく「8割自分のため」とバカ正直に言っちゃうところが、ほんと面白い。きれいごとを並べて自分や周りを納得させるようにすり替えた「目的」に対して立てた計画が上手くいくわけないのは、その通り。「的」の設定が間違っているのに、間違えた場所へ向かう計画立ててもね。
那須田みたいに、本音をしゃべりまくってもある意味気にしなくていい人にならいえるけど、やっぱり「自問自答」して自分にしか出せない本当の答えを考えるのが大事だよねぇなどと思ったのでした。
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